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不安の先延ばしをしない

2015年6月17日

ご夫妻ともに30歳前の若いクライアントさんのお話です。

お問い合わせをいただいたとき、未だお子様が小さいとのことでしたので、ご自宅近くのファミレスでお会いすることになりました。当日、1歳ちょっとの可愛い女の子を抱っこしてお越しいただきました。

私は、クライアントさんのお子さんを見るたびに、自分の子どもの小さい頃を思い出して、思わず好々爺のような笑顔になってしまいます。そのせいか、子ども受けはとても良く、「なかなか男の人にはなつかなくて」なんて子もすぐにじゃれ合うほどです。

さて、今回もコーヒーと紅茶をいただき、ざっくばらんな雰囲気でお探しの条件などを丁寧にヒアリングしていきました。お勤め先、ご年収、ご予算ともに現在のライフスタイルであれば特段、問題が無さそうです。

ところが、じっくりヒアリングしていくうちに、ご夫妻の漠然とした不安が顕在化してきました。それは「予算と買うタイミングは今で良いのか」ということでした。

現状、奥様が全力で子育てに向き合っているのでご主人の収入のみで家計を賄っており、もう一人お子さんが欲しいことを考えると、二人目を産んでひと段落して、奥様も働ける状態になってからの方が良いのでは、という考えが湧いてきました。

また、ご主人のお勤め先も雰囲気があまり良くなく、若いうちに転職していく方も比較的多いという状況も、今買うよりも数年後に理想の職場環境に落ち着いてからの方が良いのでは、という思いを後押しする要因のようです。

こうした漠然としたご不安を抱くお気持ちは、私も購入経験者としてもっともだと感じます。何しろ、年収の何倍ものレバレッジ(てこ)をかけて買う、大きなお買い物です。勢いや幸せなイメージだけで買うものではないし、買っていただきたくはありません。

私がお手伝いをできることは、不安の源泉を紐解いて根本原因を突き止めることと、住まいという商品を冷静に買う買わないをご検討いただけるように、他とは異なる性質にフォーカスをして、数値やデータでできるだけ客観的にお伝えをすることです。

人は生きるうえで、どこかには住まなくはなりません。賃貸にしろ、購入にしろ住居費は必ずかかる、という前提でお話いたします。

一般的な首都圏の相場を適用して、ファミリー世帯の住居費を月8~10万円とします。

・将来、病気や怪我、リストラや転職などのリスクに遭遇したとき大家さんは支払いを待ってくれないが、銀行は国策により住宅ローンの返済に融通を利かせてくれる

・万が一のことがあったとき、賃貸は残された家族が家賃を払い続けるが、購入だと保険機能により支払い免除となり、資産としてご家族の手元に残る(住居費がほとんど掛からないで住み続けられる)

今買う場合と将来、買う場合でどちらが良いかは、将来のことはわからないので正解はないとは思いますが、住宅ローンが借りられないと買えない高額商品の性質上、保険に加入できる健康体であることと、お勤め先が信用力が高いことはとても大切な要素です。

貸す側の立場に立ってみて、現在と将来の状況を比較して、どちらのほうが「借りられないリスクが低いか」という視点も重要ではないでしょうか。

不安というのは、実は「見えないもの」や「どうなるかわからないもの」といった漠然とした不確定な要素に対して、生じるものです。ですので、できるだけ客観的な指標を用いて「見える化」することで、冷静なご判断をしていただけるようになります。

いちばん、してはいけないことは結論が出ずに堂々巡りとなって、ま、いっかと「不安の先送り」をすることではないでしょうか。ご家族でしっかり考えた結果、賃貸でずっと暮らすというのは全然アリですが、だらだらとした賃貸生活は家賃の垂れ流しに過ぎません。

ひと月の住居費を10万円とすれば、毎年120万円の新車が一台、買えます。

生きる上では必ずかかる住居費。賃貸か購入かの結論を先延ばしして垂れ流し続けるか、資産として将来に向けてストックしていくかの違いは、時の経過とともに大きな差になって自身に還ってくるのではないでしょうか。

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