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東海道53次 2日目(戸塚宿~小田原宿)

2015年5月18日

・・・ブロン ブオッ ブオ ボロロロロ・・・・

午前2時、けたたましい爆音で目が覚めました。駐車場の明かりに吸い寄せられてきたのか、暴走族が集会を開いているようです。私は、見付からないように相棒と一緒に息を潜めました。

ダイエーの軒下のコンクリートの上に、じかに寝袋を引いて寝ていたので、体は痛くて冷え切っていました。加えて、得体のしれない連中の騒動が朝まで続き、あまり寝られませんでした。

午前5時。2日目は最悪の目覚めで迎えました。寝袋を畳んで、腰から頭の上まで届く、70cmの長さの山岳用ザックにしまい込んで、いそいそと身支度をして出発しました。星が出ていない、どうやら曇り空のようです。

午前8時におにぎりで朝食を取り、また歩き出します。藤沢宿を過ぎて、茅ヶ崎に入る頃に体にこれまで感じたことが無い異変が生じました。足の裏が、猛烈に痛みだしました。

地面に着地するたびに、足の裏からけたたましい悲鳴が聞こえてきます。例えるならば、針山を素足で歩くような感覚、でしょうか。痛くて、痛くて、これまでの速さで歩けなくなりました。遂には、杖を突いたおばあちゃんにも抜かれる始末です。

気が付くと歩き始めから11時間、16時を回ってもまだ茅ヶ崎の街を、突き刺すような痛みとともに亀のようなスピードで進んでいました。今日のノルマにも全然、距離が届いていません。もう、駄目か・・・そんな声が、心の中から聞こえてきました。

「〇〇(相棒)、俺、ものすごく足が痛くてまともに歩けない。これじゃ、予定通り進まずにお前にも迷惑をかけるから、鍛え直して再チャレンジするよ」と言うと、相棒は予期せぬ言葉を言い残して、また歩きはじめました。

「そうか、やるかやらないか、山田の自由にすればいいけど今、できない人間の言葉を俺はまったく信用しない。だから再チャレンジなんて、無いだろう」

私は、真剣な眼差しを向ける20歳そこそこの相棒をまじまじと見つめ返しました。入学から2年間、いちばん呑み遊んだのは彼で、ギャグを言ったり、面白い奴という印象しかなかった、あいつがまさか、こんなにもまともで、芯のある言葉を放つと思いませんでした。

私は「ガン」と頭を殴られたような気がしました。自分の弱さをオブラートにくるんで、さも相棒に迷惑を掛けないように気遣うようなふりをした、卑怯な言葉を吐いたことに気付かされたのです。

私は、再び歩きはじめ、彼の後姿を追いかけました。スピードは変わらず、休み休みでしたが余計なことを考えずとにかく、前に進むことだけに集中しました。

すっかり暗くなった大磯、二宮の街を抜けて、酒匂川のほとりに着いたときは、夜の10時を回っていました。我々はほどなく、野宿に適した軒下を見つけて、倒れ込むようにその日は眠りにつきました。

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